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〜使い方やお手入れの話〜
【カーテンは洗濯するたびに縮んでいくものなのでしょうか?】

東リ株式会社(1999/06/11) 東リHPより抜粋                    
●だんだん縮む率は低くなります。
 繊維を素材とするカーテンは、洗濯によって縮みます。初めてカーテンを洗濯した時には、大きく縮み、洗濯を重ねることによって縮
む率は小さくなります。どのくらい洗濯をくり返せば、縮むのがおさまるかはわかりませんが、最初の洗濯での縮み方が極端に大き
いようです。
●洗濯による縮みは、サンプル帳に記載されています。
 洗濯による収縮率は、JISで定められた試験にのっとった方法で、どの会社も調べています。その結果は、サンプル帳などに記載さ
れており、この記載事項が洗濯の際の縮みの目安になります。多くは水洗いした結果の‘水洗い’の数字とドライクリーニングした結
果の‘ドライ’の2種類が表示されています。丈方向はタテの数字を、巾方向はヨコの数字を参考にして下さい。もちろん、生地を横使
いした時は逆になるので要注意。数字が小さいほうが、縮みにくいことをあらわしています。
 但し、環境条件などによって、1〜2%程度の誤差がでる場合があります。水洗いとドライ両方の結果がのっていても、その隣に表
示されている洗濯絵表示を参考に、メンテナンスしてください。
洗濯絵表示の一覧表
1.洗い方(水洗い)
40℃までの水温で、洗濯機の弱水流又は手洗いがよい。
40℃までの液温で、洗濯機の弱水流又は手洗いがよい。
(洗剤は中性洗剤を使用する)
30℃までの液温で、弱い手洗いがよい。(洗濯機は使用できない))
水洗いはできない。

2.塩素漂白の可否
塩素系漂白剤による漂白ができる。
塩素系漂白剤による漂白はできない。

3.アイロンのかけ方
180℃〜210℃の高温でかけるのがよい。
140℃〜160℃の中温でかけるのがよい。
80℃〜120℃の中温でかけるのがよい。
あて布をしてかけるのがよい。(いずれの温度にも共通です)
アイロンがけはできない。

4.ドライクリーニング
ドライクリーニング可能、溶剤はパークロエチレン又は石油系のものを使用する。
ドライクリーニング可能、溶剤は石油系。
ドライクリーニング不可。

5.絞り方
手絞りの場合は弱く、遠心脱水の場合は短時間で絞るのがよい。
絞ってはいけない。
薄めにのりづけし、絞らずよくひろげて陰干ししてください。
※1〜4までの表示は義務づけられていますが、5は必ずしも表示する義務はありません。
●水が原因の縮みは、繊維の材質によって決まります。
 水による収縮率は、使われている繊維の公定水分率によって決まります。水分率が大きいものほど、縮む率は高くなります。
 水分率とは、その素材が自然含んでいる水の量をあらわすもので、素材そのものの重量に対する率であらわされます。この水分
率を公式にテストしたものが、公定水分率です。

※参考データ 各繊維の公定水分率
レーヨン 11.0% 縮みやすい
綿 8.5%
アクリル 2.0%
ポリエステル 0.4% 縮みにくい
●縮みのメカニズム
 綿やレーヨンなどは、セルロース分子からなるミクロフィブリルで構成されています。そこには、結晶分子(分子同士のつながりがつ
よい部分)と、非結晶分子(分子同士のつながりが弱い部分)があります。このつながりの弱い非結晶部分に、水分子が入り込んで
繊維を膨らませます。乾燥とともに、入り込んだ水は蒸発し、膨れてしまった繊維が最初の形とは違う形に縮んでしまうわけです。
 また、紡績の際の歪みが残っていて、洗濯によって修正されて、縮んだようになることも考えられます。